共産党都議団「安全・安心の根拠示せ」 組織委、知事に公開質問状〈2021年7月25日号〉

公開質問状について記者会見する共産党都議団=2021年7月14日、都庁

 日本共産党都議団は14日、新型コロナウイルス感染が急拡大し、緊急事態宣言が発令されたもとでも、東京五輪開催を強行する組織委員会と小池百合子知事に対し、公開質問状を提出しました。20日までに回答するよう求めています。

 共産党都議団は7日に、小池知事に対して大会中止の政治決断を強く求める申し入れを行ないましたが、都、国、IOC、IPC、組織委員会は5者協議を開き、オリンピック開催に突き進んでいます。

 質問状では国民、都民から疑問や不安の声が多く寄せられ、無観客開催決定後の世論調査でも、都民の5割が中止を求めていると指摘。組織委と都が「安全・安心の大会」という以上、その根拠となる問題についての疑問に対し説明責任を果たしていくべきだとして、開催における基本的考え方や陽性者の対応と医療体制、外国からの選手への対応などについて15項目の質問をしています。

 主な項目は以下の通り。

 ①五輪開催は事業者や都民に厳しい自粛要請と矛盾したメッセージになる。五輪開催により人流が増えることをどう考えるか。

 ②どんなに感染拡大し医療がひっ迫しても中止は検討しないのか。検討する場合の基準は何か。

 ③会場に入る五輪、放送関係者など各何人か。観客席で観戦するのは何人か。それぞれどういう役割を持っているのか。

 ④選手、大会関係者、スタッフから陽性者が出た場合、状況と対策を必ず情報公開すべきだが、どう対応するか。

 ⑤選手が濃厚接触者とされた場合、試合に参加できるのか。

 ⑥選手などを受け入れる五輪指定病院29の病院名を協定(覚書)とともに提出を。

 ⑦大会スタッフのそれぞれの業務分野別に人数と現時点でのワクチン接種状況とPCR検査実施計画の提示を。

 ⑧大会に派遣する都、区市町村の職員数の部局別、区市町村別の提示と、その職員のワクチン接種、PCR検査実施計画の開示を。

 ⑨海外からの大会関係者の入国に際し、「大会の運営に支障がある場合」は待機期間を3日間で良いとした根拠は何か。海外からの大会関係者は、オリンピックファミリー・各国オリンピック委員会・国際競技連盟関係で約2万3千人、オリンピック放送機構等の放送関係者が1万7千人、メディア関係者が6千人とされているが、このうち3日間の待機で活動するのは何人か。

 ⑩海外からの大会関係者のワクチン接種状況や、その状況を把握し管理する機関はどこか。

 ⑪選手村に入らない選手は何人いて、その選手の行動管理はどのようにするのか。

東京民報2021年7月25日号より

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