羽田新ルート 政治変え元のルートに 住民と議連が意見交換会〈9月5日号より〉
- 2021/9/5
- 羽田新ルート
都心を低空で飛行する羽田新ルートの問題で、超党派の国会議員連盟は8月25日、住民団体とオンラインで意見交換会を開きました。住民団体の連絡組織「羽田問題解決プロジェクト」(大村究代表)の呼びかけに同議連が応じたもの。
立憲民主党の衆院議員・松原仁事務局長の司会で、同海江田万里会長があいさつ。「選挙で政治を変えないと私たちの思いは実現できない」と強調しました。
共産党からは議連顧問の小池晃書記局長、副会長の笠井亮衆院議員、事務局次長の山添拓参院議員、宮本徹衆院議員が発言。立憲から同顧問の長妻昭衆院議員らが発言しました。小池氏は、新ルートを飛んだ体験をのべ、「こんな危険なルートを固定化させてはならない。流れを変えるために力を合わせたい」と強調しました。
港区の住民代表は、区議会で羽田新ルート下の住民・勤労者を対象とした実態調査の実施・公表を区に求める請願が6月に採択されたと報告。「18町会と住民団体の共同請願が全会一致で採択された」とのべ、調査への尽力を求めました。
品川、大田両区の代表は、かつて騒音被害の運動で、羽田空港の沖合移転が実現した歴史に言及。その際の国と自治体の確認書で、国は騒音被害を「抜本的に解消する」と約束し、「海から海へ」の従来のルートが実現したとのべ、国がその約束を「一方的に破ったのは犯罪的な暴挙」と、強調しました。
上空約200㍍を飛ぶ品川区域の住民は、騒音や圧迫感について発言。「ルート下の幼稚園と学童でコロナのクラスターが発生した。3時間の飛行時間中は窓を開ける換
気ができない」などとのべ、現地視察を求めました。
このほか住民から、騒音測定器の設置の問題や航空機の排ガスなど地球温暖化問題の発言も。議連側からは、海江田氏や笠井氏が一つ一つの発言にふれ「しっかり受け止める」と応え、解決プロジェクトの大村代表は「総選挙では皆さん、是非とも勝ち抜いて」と激励しました。
〈2021年9月5日号より〉