昨年(2021年)の都議選で、日本共産党から当選した4人の新人都議に新春インタビューします。
―3度の国政選挙を経験して、ついに都議選で当選を果たしました。

ベテランの河野ゆりえさんの議席を引き継ぐ責任は重く、候補者の経験はあっても当選した経験はないので、どうしたら議席にたどりつけるのか悩みました。
とにかく一人でも多くの人に会ってお話をうかがい、公約に生かし、ともに選挙をたたかえたらと必死でした。30~50代のいわゆる“まんなか世代”の後援会もできて、つながりが広がる中で都議選をたたかい、バトンを受けることができ感謝でいっぱいです。
江戸川区は面積の7割がゼロ㍍地帯で、水害への関心が強い地域です。2019年秋の台風直撃の際、避難勧告のもとでも避難所へ行くのを諦めた高齢者世帯などがあったことを後で知り、衝撃を受けました。都議選では、自力で逃げられない人を取り残さない対策や、都立墨東病院を守ることなどを訴えました。
都議候補になりたての頃は焦ってばかりいましたが、徐々になれて、区立自然動物園など江戸川の“癒しスポット”も楽しめるようになりました。初めて屋形船でハゼ釣りもしました。そのうちカヌーにも挑戦したい。「江戸川愛」ですね。
チーム都議団の一員として
―2回の定例議会を経験しました。
地元の防災のことも考えて希望した環境建設委員会に所属しました。気候危機問題で行動する若い人たちの声を聞く機会に接し、「気候正義」を訴える姿にはっとさせられました。都には2030年までに二酸化炭素排出を半減するという目標はありますが、それを本気でやる気があるのかが問われます。日本共産党が出した「気候危機を打開する2030戦略」を大いに生かして、取り組んでいます。
委員会で取り上げた環境に配慮した住宅に補助する「ゼロエミ住宅導入促進事業」に補正予算がつき、支援件数の拡充につながる質問ができました。工務店から制度の使い勝手が悪いという話を聞き、その声を質問で取り上げたことが大事だったと思っています。そして、都議団のチーム力の成果です。声を届けて、都政を動かすことができてうれしいです。
―今年の抱負をお願いします
都議として役割を果たせるように、今はとにかく勉強です。まずは所属の委員会で、都民の要望を政策提案に反映させられるよう頑張りたいです。そして「チーム共産党都議団ここにあり」という活躍と、その一員として自分も力を発揮できるようになりたいですね。
原純子都議の横顔
大学で何を何のために学ぶのかを模索した浪人時代を経て、福祉系大学の入学式当日、日本共産党に入党。入学後は学費値上げ反対や女子学生の要求実現の活動に熱心に取り組みました。保育士、社会福祉士の資格を取得し、練馬区の障害児施設で働き、区立保育園の民間委託反対運動にも参加。「福祉を守る政治に変えたい」と2014年以降3度、国政選挙に挑戦。2019年秋、江戸川へ居を移し、河野ゆりえ都議の後継ぎとして都議候補に。1年半の活動期間を経て当選を果たしました。
(東京民報2022年1月16日より)