【書評】共闘の原点、学ぶべき宝庫 『山本宣治やませんに学ぶ「科学・共同・ジェンダー」』本庄豊 著〈11月21日号より〉

 「山宣ひとり孤塁を守る。だが私は淋しくない。背後には大衆が支持してゐるから」―反戦・平和と治安維持法反対を貫き、暗殺された代議士・山宣やませんこと山本宣治の墓碑銘です。

 著者はこの墓碑銘から戦前の日本共産党系唯一の代議士である山宣について、「『悲劇の人』、『孤高の人』という潜在的なイメージを抱くようになっていった」が、そのイメージが変わったのは、日本共産党第二十八回党大会での立憲民主党の安住淳衆議院議員による来賓あいさつでした。

 安住氏は山宣の墓碑銘にふれ、党大会の代議員に「常に大衆とともに生き大衆のために立ち上がる信念を胸に刻み込みながら、皆さんと一緒にたたかっていきたい」と話しかけたのです。

日本機関紙出版センター 2021年 1200円+税 ほんじょう・ゆたか 1954年生まれ。「山宣」など近代日本社会運動史を研究。立命館大学・京都橘大学非常勤講師

 著者は安住氏の言葉は山宣の墓碑銘の「大衆が支持してゐるから」に感銘したからであるととらえ、そこに新たな山宣像を見いだしたのです。

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