【アーカイブ連載】横田基地の今④ 特殊作戦部隊の闇 〈2021年6月13日号より〉

 米国は2009年からのオバマ政権時代に軍事予算を削減し、軍隊の人員も削減しました。ただ、削減せず増員した部隊がありました。それが特殊作戦部隊です。

 特殊作戦部隊は、陸軍、海軍、空軍、海兵隊と4軍にそれぞれ作られています。横田基地には18年に空軍の特殊作戦部隊のCV22オスプレイが前倒しで持ち込まれ、銃口を突き出したまま住宅地上空で訓練を開始しました。あたかも地上から狙うテロ組織との戦いを想定しているかのように。

 オバマ政権は、なぜ特殊作戦部隊を増員したのでしょう。それは、「テロとの戦い」が米国にとって最重要な戦略になっていたからです。9・11同時多発テロ以降、アフガンを実効支配しているタリバンが、イスラム原理主義のテロ組織アルカイダをかくまっているとしてアフガニスタンへ軍事介入し、長期にわたるアフガン戦争がはじまりました。一度はタリバンを追い詰めましたが、たたかいは泥沼化し、米軍は多大な犠牲を払いながら成果は一向に上がりませんでした。

 そうした時、表舞台には出てこない裏の戦争屋である、特殊作戦部隊が暗躍することとなってきました。特にオスプレイを操る海兵隊と空軍の特殊作戦部隊が、砂漠地帯・山岳地帯で暗躍してきました。10年前、オバマ大統領はアルカイダの指導者ビンラディンとその一家が隠れ住んでいたパキスタンのアジトを、特殊作戦部隊を投入して一家もろとも爆殺し、同時多発テロ事件に区切りをつけました。

 いま米軍は、世界に張り巡らせた大小の基地網と、リリーパッドと呼ばれる小さな軍事施設を使って、特殊作戦部隊が暗殺・誘拐・スパイ行為などを秘密裏に敢行し、都合の悪い政権を転覆したり、クーデターを仕組ませるなどで、その覇権を維持しています。

 昨年6月、横田基地で、陸・海・空・海兵4軍の特殊作戦部隊がそろって大規模な合同訓練を行いました。こうした訓練は、何を目的に行われたのでしょうか。はっきりしていることは、恐ろしい目的を達成するための危険な訓練であることです。

 米中の軍事的緊張が高まる中、日本でこのような訓練が公然となされていることは、周辺諸国への脅威であることは明らかで、逆に横田基地が標的になる危険性も大きいのです。

 特殊作戦機オスプレイが危険なのは欠陥機だからだけではないのです。いよいよアメリカ言いなりの同盟関係を続けていてはいけない時、政治を大きく変える時を迎えたのではないでしょうか。

(横田基地の撤去を求める西多摩の会事務局長 寉田一忠=終わり)

(東京民報2021年6月13日号より)

カテゴリーから探す

記事を掲載時期から探す

最近の記事

  1.  牧野記念庭園は日本を代表する植物学者・牧野富太郎が晩年を過ごし、自ら全国各地で採取した草木を育成…
  2.  東京民報4面で2025年3月から26年3月まで、文芸評論家の新船海三郎さんが連載した「文学に読む…
  3.  「多摩地域の保健所増設を求める会」など三団体は8月26日、多摩地域で削減された保健所の復活・増設…
  4.  JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)で働くCU(コミュニティユニオン)東京かつしか支…
  5. 東京都 八重洲にシェルター  東京都は弾道ミサイル攻撃などの有事にシェルターとして活用すると…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

2022年4月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
ページ上部へ戻る
通知を有効にしますか? はい いいえ