フラッシュ@Tokyo 2022年6月26日号WEB版 あきる野市の市長不信任、千代田区イチョウ並木伐採問題
あきる野市 市長不信任を可決
あきる野市議会は16日、村木英幸市長(65)に対する不信任決議を、議長を含む出席議員21人のうち賛成20人で可決しました。地方自治法に基づき、市長は10日以内に議会を解散しなければ失職します。
決議文は、介護老人福祉施設の誘致問題を巡る市議会調査特別委員会で、新設の是非を議論しているのに4月15日付市広報に開設希望の法人を受け付ける募集記事を職員に指示して掲載し、「市政に混乱を生じさせた」と指摘。
また条例を無視して当該土地の賃貸借契約を議案にしないと公言したことについて、「議会軽視であり、民主主議に反する」と批判。「このまま進めば、職員が地方公務員法の法令違反となる危険さえある」として、「市議会として断固認めることのできない由々しき事態」だとのべています。不信任決議案は、出席議員の4分の3の賛成で可決されます。決議には野党の自民、公明の他、与党の共産党も賛成しました。
千代田区議団 伐採問題で呼びかけ
「神田警察通り」のイチョウ伐採計画を巡り、住民から住民監査請求書が出されるなど、反対運動が起きている問題で日本共産党区議団は5日、「事態の収拾へ 区議会がイニシアチブの発揮を」という区議会各会派への呼びかけを発表しました。イチョウを伐採する「神田警察通り2期整備工事」を巡って、地元住民らでつくる「神田警察通りの街路樹を守る会」は、夜から明け方まで見守り活動を続けています。
呼びかけは、こうした事態を招いたきっかけが整備工事の強引な着工にあると指摘。日本共産党は昨年10月に議決した工事請負契約に「住民合意が形成されていない」と反対したが、「区議会の議決したことを執行するのが執行機関の役割」であり、「工事を中断し、話し合いの方向へ舵を切り替えられるのは、議決機関である区議会だけだ」と強調。
「沿線整備で優先すべきは沿道で生活する人たちの声」だとして、「合意を重ねていく十分な時間が必要」とする一方、「沿道のバリアフリー化を急ぐ住民の切実な声をふまえ、整備が急がれる神田駅周辺を先に着工するなど工事の進め方も協議の対象とする」ことを提案。その上で、事態収拾に向けて、党派を超えて区議会がイニシアチブを発揮することを呼びかけています。
〈東京民報2022年6月26日号より〉