参院選が始まりました。東京選挙区は、改選数6に有力候補だけでも10人がひしめき、どの陣営も総力をあげた戦いを展開しています▼自民党の新人候補の第一声には、安倍晋三元首相が駆けつけました。「NATOの各国は、GDP比2%以上の防衛費」などと、軍事予算の増額を主張した安倍氏。「平和安全法制をつくって、日米が互いに守り合うための仕組みをつくった」と、自身が進めた戦争法制定を自賛するとともに、「これを、いまだに違憲と言っている。古色蒼然とした政党だ」と、野党側を攻撃しました▼改憲をめぐっては、参院選を前に岸田文雄首相も、「できるだけ時間をかけずに国民に選択していただく機会をつくる」と述べています▼参院選で改憲勢力が、衆院に続き参院でも三分の二を占めれば、国政選挙が3年にわたってない、改憲勢力にとっての「黄金の三年間」が生まれると指摘されています。憲法の未来が文字通りにかかった、かつてない構図の参院選です▼参院選では、維新の会が、改憲と軍事予算倍増をあおるなど、軍拡の大合唱が起きています。「党をつくって百年、反戦平和を貫いてきた日本共産党の勝利で、平和の選択を」―大激戦の選挙戦は、中盤から終盤へと差しかかっています。
〈東京民報2022年7月3日号より〉