岸田首相が10日、内閣改造を行いました▼自民党の政治家と旧統一協会の関わりが次々と明らかになるなど、国民の不信が高まり、内閣支持率が急落する中での改造です。統一協会との関係を見直すよう首相が指示して閣僚を一部交代させたものの、新内閣でもすでに次々と閣僚と統一協会との接点が明らかになっています▼内閣改造にともなう政務官人事をめぐって、大きな批判を浴びたのが、杉田水脈自民党衆院議員の総務大臣政務官就任です。杉田氏はLGBT(性的少数者)のカップルを「『生産性』がない」とするなど、数々の暴言で知られます▼2016年に杉田氏はツイッター(短文投稿サイト)で「統一協会の信者の方にご支援、ご協力いただくのは何の問題もない」と発信したほか、19年には関連団体で講演したと報じられています。就任にあたって見解を聞かれると「旧統一協会ということを知ったうえで関係を持ったことは一切ない」「関連団体の定義がわからない」などと開き直っています▼今回の内閣改造を日本共産党の小池晃書記局長は、「統一協会隠し失敗内閣」と評しました。見えてくるのは、自民党が統一協会と関わりのない議員で内閣をつくれないほど、根深く両者が癒着した構図です。
〈東京民報2022年8月21日号より〉