午前10時、満を持して8基の神輿が東京藝術大学校門を出発。「藝祭」神輿パレードの始まりだ。サンバ隊を先頭に、水を掛け合い公園を一周して、噴水前広場に集結。神輿パフォーマンスを繰り広げる。神輿は、毎年、美術学部と音楽学部の1年生がチームを組み、夏の間に制作する。オオサンショウウオ神輿は、昨年工芸と楽理が制作した。発泡スチロールを成形し彩色した神輿はまさに芸術品。
そろいの法被もデザインから仕上げまで各チームが手作りしたものだ。神輿パレードは「藝祭」初日の9月2日に行われる。若さがはじけ、芸術が爆発し、上野の森はいよいよ秋を迎える。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2016年9月4日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します