青山2丁目交差点から外苑中央広場の円周道路まで300m、円錐形に樹形を整えられた146本のイチョウ並木が続く。樹高順に植えられ、立体感とスケールを作り出している。黄金色に染まった並木道の散歩は、都会の秋ならではのもの。心静かに味わう野山の紅葉とはまた違い、黄葉の並木道散歩は人をワクワクさせ、心を浮き立たせる魅力がある。なお、中央広場での「いちょう祭り」イベントは、今年は中止された。
かつて1943年10月21日、25,000人の学徒出陣壮行会が行われ、ここから戦地に向かっていった。イチョウ並木散歩の楽しみは、平和ならではのこと。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2016年11月27日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します