「人のため」は自分のため フードバンクキャラバン 若者支援から取り組み広げ〈2023年1月15日号〉 

 東京都内でフードバンクを展開する学生らの組織フードバンクキャラバン(冨永華衣代表)が、ひとり親家庭などへの支援にもまなざしを向けて困窮する人々への横断的な支援を求める活動で注目を集めています。利用者アンケートに基づき、実態を提示し改善を求める訴えで、未来を明るく照らす若者の取り組みを成人の日(9日)を前に取材しました。同キャラバンは高等教育の無償化に加えて児童手当の拡充などを求め12月23日、関係省庁宛に要請行動を実施し記者会見を開きました。会見でメンバーは「正社員の94%が月収30万円未満」と切り出しました。

フードバンクキャラバンは「人のためだけど自分のためでもある」と笑顔で語る学生メンバーたち

 当日、政府へ要請したのは①児童手当の所得制限の撤廃と支給額増などを含む拡充②児童扶養手当の拡充(障害児童への増額を含む)③教育手当と高等教育無償化④最低賃金の引上げ―などで、物価高騰に見合う支給額増加に加えて毎月の支給を求めています。現在、児童手当、児童扶養手当は年に3回の支給のため、毎月支給でコンスタントに支援が受けられることが不可欠との意見は同キャラバンだけではなく、ひとり親の支援団体からも多く寄せられています。しかし政府、地方自治体は事務手続きの煩雑さや銀行の振込手数料などを理由に拒んでいます。給付額などの改正とあわせ対応は急務と訴えています。

 さらに、高校等の進学率が98.58%(2022年3月卒業/東京都教育委員会発表)を超える中で、世帯における教育費が負担になっているとして、「離婚世帯が増加する中、別居親による養育費の支払い率が(2割程度)低い。これは子どもの自己責任ではないため、政府が支援策を充実させて子どもの成長に対して責任を果たして欲しい」と訴えました。

「生きられる社会」未来に

記者会見に臨むフードバンクキャラバンのメンバー=12月23日、千代田区

 内閣府、厚生労働省、財務省などが要請に応じ懇談した中で、同キャラバンが「共働き世帯には配偶者控除等との関係で103万円という収入金額の壁があるために改善して欲しい」と訴えたところ、財務省は「今は(壁は)ない。150万円まで大丈夫」と答えたといいます。しかし実際は収入が130万円を超えると社会保険料の負担義務が発生するために、130万円の収入でも手取りが100万円ほどになってしまう矛盾などについては一切説明がありませんでした。会見では「縦割り行政ではなく包括的な支援がますます重要になっている」と強調しています。

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