樹齢100年を含む多数の樹木を伐採し超高層ビルを建設する神宮外苑再開発計画の見直しを求めるウェブ署名に取り組む、米国人コンサルタントのロッシェル・カップさんらは12日、都庁で記者会見し、コロナ禍で2年ぶりに戻ってきたイチョウ並木を訪れた外国人観光客を対象に、聞き取り調査をした結果を発表しました。
署名に賛同した環境活動家の原マリアンさんが、昨年11月中旬から1カ月間に、121人から聞き取った外国人観光客の声について報告。「樹木を残して保存してください。ここはとても素晴らしい美しい場所です」(オーストリア)、「この樹木はこの国、そして世界の遺産だ」(スペイン)、「神宮外苑周辺の魅力は、自然はもちろんのこと、精神的な癒やしでもあります」(アメリカ)、「本当に美しい場所」(同)、「東京を訪れる理由は、このイチョウ並木です」(ドイツ)、「良い場所です。今までに3度訪れました」(台湾)など、24カ国の訪問客が答えました。
原さんは、神宮外苑の樹木を伐採する計画を説明すると、「まず、びっくりする。木の大切さを知っている」とのべ、「高層ビルやショッピングプラザは世界のどこにでもある。外国人は日本のユニークなものを体験したいと訪れる」と解説。メキシコ観光客の「ご先祖様が希望を持ってつくったものを壊さないで」との言葉を紹介し、「都民の財産をちゃんと守ってほしい。世界の人と私たちの気持ちは同じです」と訴えました。