23区 広がる学校給食無償化 区民の声と共産党の論戦で〈2023年2月12日号〉

 貧困と格差が拡大するもとで急速な少子化が進むなか、学校給食の無償化が23区で広がっています。葛飾、北両区に続き、品川、荒川両区が小・中学校の完全無償化に踏み出し、足立区は中学校で無償化します。4月の統一地方選でも学校給食の無償化は、一大争点になるとみられます。

品川区

請願署名採択求め

 品川区の森澤恭子区長は2日、2023年度から区立小・中学校の給食費を完全無償化すると発表しました。無償化を求める区民の運動と日本共産党の論戦が区政を動かしました。小学生約1万8000人、中学生約5000人が対象となり、23年度予算案に約13億4000万円を計上しました。

 同区の小学1年生の給食費は年額約4万6800円、中学生は約6万2400円。多子世帯への支援として、小・中学校に3人以上の子どもが在籍する世帯には、第3子以降に全額助成していました。

 日本共産党区議団はこの間、本会議や予算委員会などで、憲法に基づく無償化を求め「給食費の負担は重く、子育て支援としても実施すべきだ」と繰り返し求めてきました。住民とも力を合わせ、無償化を求める請願署名の採択を主張。自民、公明などは反対し、不採択にしていました。

荒川区

10年間で13回提案

 荒川区の西川太一郎区長は6日、23年度予算案を発表し、小中学校の学校給食完全無償化の実施を明らかにしました。予算は約7億5000万円で、就学援助ですでに給食費が支給されている分を除くと実質約5億円です。区民の声が区政を動かしました。

 日本共産党荒川区議団は12年以降、10年間で13回に及ぶ質問や条例提案を行い、無償化を提案し続けてきました。一方、自民、公明両党は「国都がやるべき」「区単独は財政的に困難」などとして一貫して反対。22年9月議会で公明党の議員は、葛飾区が完全無償化したことに関連して「パフォーマンスに思われるような決断で実行してしまうことはやめていただきたい」と、区に迫っていました。

足立区

9千人の署名が力に

 足立区の近藤弥生区長は1月31日、23年度から区立の中学校の給食費を完全無償化すると発表しました。小学校については、できる限り早い時期の実施に向けて検討中だとしました。給食無償化を求める約9000人分の陳情署名を提出した「足立っ子給食費無償化ネットワーク」は、「区民の声が区政を動かした」と歓迎し、無償化の対象を小学校に拡大するよう引き続き求めていくことにしています。

 対象となる中学生は約1万3800人。23年度予算案に約8億6000万円を盛り込みました。同区の中学校1年生の給食費は月額5040円。多子世帯への支援として、小・中学校に計3人以上の子どもが在籍する世帯には、第2子は半額、第3子以降は全額を助成しています。共産党区議団は、小中学校の給食費無償化へ条例提案や予算要望を行ってきました。

 学校給食の無償化を巡って同区では、共産党が2016年に「第3子無料、第2子半額」の予算修正案、17年に無償化条例案とそのための予算修正案を提案しましたが、いずれも自民、公明両党などが反対して否決。20年には第3子の無償化条例を提案しましたが自民、公明、立民各党の反対で否決されていました。

 しかし粘り強い取り組みが実を結び、21年度から区による第2子半額補助、第3子以降の全額補助が実現しました(生活保護、就学援助受給世帯の負担はなし)。

東京民報2023年2月12日号より

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