性教育攻撃は教育の破壊 七生裁判原告 東京教育集会で講演〈2023年2月19日号〉

性教育攻撃の出発点となった石原慎太郎都知事(当時)の答弁を示して講演する日暮さん=5日、千代田区

 「憲法を守り生かし、平和と民主主義、子どもの権利を保障する教育を取り戻そう」をテーマに、東京教育集会が5日、千代田区の全国教育文化会館で開かれました。主催は労働組合や市民団体などでつくる実行委員会。オンラインを含めて150人が参加し、性教育攻撃について考える講演のほか、教育や子どもをめぐる各分野の取り組みをリレートークで交流しました。

 自民党都議などによる性教育への政治介入を受けた七生養護学校の元教員で、「こころとからだの学習裁判」の原告だった日暮かをるさんが講演しました。

 都立七生養護学校事件は、2003年7月に、都議が「視察」と称して、保健室で養護教諭を威嚇、罵倒し、産経新聞記者が教材として使われていた人形を、あえて下半身を露出して撮影し「過激性教育」などと報じたもの。保健室にあった多くの教材などが取り上げられ、教員が不当処分されるなど、高く評価されていた同校の独自に工夫した性教育ができなくなりました。当時の教員・保護者ら31人が、介入は違法だとして損害賠償を求めた「こころとからだの学習裁判」は、13年に最高裁が上告を棄却して、都と都議に賠償を命じる東京高裁判決が確定しています。

 日暮さんは「都議は若い養護教諭を『何をやっている』『君たちは共産主義者か』などと罵倒した」と紹介。たたかいへの支援を求めて、学校外の教育団体などとつながるなかで、性教育攻撃の背景に、右翼団体「日本会議」や統一協会の関連団体「国際勝共連合」などの存在があることを知ったと振り返りました。

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