【書評】歴史の上に託された希望 『てぶくろ ウクライナ民話』 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 うちだりさこ 訳

 「おじいさんが もりをあるいていきました。こいぬが あとからついていきました。おじいさんはあるいているうちに、 てぶくろを かたほうおとして、そのままいってしまいました」

 絵本『てぶくろ』はウクライナの民話です。そのてぶくろに、ねずみがかけてきて、てぶくろにもぐりこんでいいます。「ここでくらすことにするわ」そして、次々に動物たちがやってきます。

福音館書店 2017年
1100円(税込)
エウゲーニー・M・ラチョフ 1906年生まれ。バラビンスカヤ草原の大自然で育つ。主な作品に『マーシャとくま』、『麦の穂』など。1997年没。

 「だれ?てぶくろにすんでいるのは?」

 「くいしんぼうねずみよ。あなたは?」「ぴょんぴょんがえるよ。わたしもいれて」「どうぞ」

 こんな言葉をくりかえしながら、はやあしうさぎやおしゃれぎつね、はいいろおおかみ、きばもちいのしし、最後は「のっそりぐまだ わたしもいれてくれ」と熊までもがやってきます。「とんでもない まんいんです」「いやどうしてもはいるよ」「しかたがない でもほんのはじっこにしてくださいよ」と受け入れます。

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