“三井が主導”色濃く 外苑再開発 共産党議員らJSCただす〈2023年6月4日号〉
- 2023/6/6
- 開発・環境
秩父宮ラグビー場と神宮球場の敷地を交換して建て直す神宮外苑の再開発問題で、日本共産党の吉良よし子、山添拓両参院議員、笠井亮衆院議員は5月25日、新ラグビー場の整備を巡る問題について、文部科学省と独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)に説明を求めました。同党の都議団、新宿・港両区議、地域住民らが同席しました。同ラグビー場はJSCが管理する国有地で、土地の交換には文科相の認可が必要です。
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再開発計画では秩父宮ラグビー場は、当初計画にあったラグビー専用スタジアムからライブなども可能な多目的スタジアムに変更。そのため屋根は締め切りとなり、大型スクリーンを設置。その関連で観客席数は2万5000人から1万5000人に削減され、現在の天然芝から人工芝になります。元日本代表の平尾剛さんは、これで“ラグビーの聖地”と呼べるのかと反対を表明。現在地での改修による存続への計画見直しを求める署名を呼びかけ、賛同が大きく広がっています。
敷地の交換は等価交換方式で行われるため、公正な不動産鑑定が求められます。ところが不動産鑑定は、再開発を担う主な事業者である三井不動産が行うことが明らかになりました。
吉良議員は、適正な鑑定のためにJSCとして独自に鑑定を行うのかと質問。担当者は「まだ決まっていない」とし、三井不動産の鑑定結果が出てから判断するとの意向を示しました。原田あきら都議は「JSCは国民の財産を処分するのに、都と事業者にゆだねている」と批判しました。