外苑再開発の中止命令を 環境アセス 国際学会が勧告〈2023年6月25日号〉

 神宮外苑の再開発問題で、環境アセスメント分野の国際学会である国際影響評価学会(IAIA)日本支部は15日、小池百合子知事に対し、環境アセス手続きに問題があるとして、評価書の承認を一時留保、事業者に工事の一時中止を命じるよう勧告しました。こうした問題で同支部が勧告を出したのは初めて。

外苑再開発の工事中止を、と会見で訴える原科氏(中央)ら=15日、新宿区

 同再開発を巡っては、三井不動産などの事業者が作成した環境影響評価書を1月に都が受理、公示され、3月に工事が始まっています。ユネスコの諮問機関の日本イコモス国内委員会は、評価書に記載されたデータなどに虚偽や誤りがあるとして、都の審議会で事業者同席の上で説明させるよう再三求めていました。しかし審議会は、イコモスの出席を認めず事業者に再説明をさせただけで、「虚偽や誤りはなかった」との結論を出しました。

 この審議会の対応についてIAIA日本支部は「問題を指摘した日本イコモスの専門家を招聘(しょうへい)せず、事業者による一方的な説明に終始し、科学的議論は極めて不十分であった」と指摘。その上で、科学的な観点から虚偽もしくは過誤の有無を明らかにするため、審議会の場に日本イコモスの専門家を招き公開の議論を行うこと、疑義が解明されるまで事業者に工事の中止を命じることを求めました。

世界標準からかけ離れている

 「再開発前提のアセスという印象は受ける」「我々の常識とかけ離れたやり方だ」。都庁で記者会見した原科幸彦代表(元IAIA会長、千葉商科大学学長)は、問題を指摘したイコモスに説明を求めなかった都の対応について、こう指摘しました。

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