2024年の都知事選に向け、革新都政をつくる会は10月30日、4回目となる「都民の声がとどく都政を 連続学習講演会」を開催しました。
浅倉むつ子早稲田大学名誉教授が「ジェンダー平等社会の実現をめざして」と題して講演。ジェンダー格差、差別の実態や女性差別撤廃の運動、ジェンダー平等実現に向けての課題について話しました。
浅倉氏は、日本は女性が男性に比べ5.5倍も長く無償のケア労働を強いられていることを紹介。男女間の賃金格差、女性の低賃金の実態について詳細なデータを示して語り、賃金格差是正にとりくむ労働組合への期待を語りました。
また、未曾有のコロナ禍がジェンダー平等政策、エッセンシャル・ワークの重要性をあらためて気づかせたと述べました。そのうえで「あらゆる分野」の女性差別を撤廃し、女性の権利を国際基準にするために、国連女性差別撤廃条約の選択議定書を批准し、差別を受けた人が救済を求めて通報できるようにすることが重要だと指摘しました。
また、東京都の課題として男女平等参画基本条例に苦情処理の規定を設け、審議会を常設にすること、男女平等参画推進総合計画の推進をチェックする第三者評価の実施などをあげました。
講演後、質疑と交流がおこなわれ、国民年金の第3号被保険者制度など女性の賃金格差、男性の育児休業取得などをめぐり参加者が発言。「子どもたちが学校でジェンダー的な概念を植え付けられてしまう。教員として、そういった課題や子どもたちに向き合っていきたい」などの思いや体験が語られました。
会場発言に立った池川友一日本共産党都議は、この間の同都議団の都議会でのとりくみを紹介するとともに、ジェンダー平等へ政治の流れを変えていく決意を述べました。
東京民報2023年11月12日号より