政権交代へ新たなスタート 東京15区補選 酒井氏が共闘で初当選〈2024年5月12日号〉
- 2024/5/12
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公職選挙法違反事件(買収等)で有罪が確定した柿沢未途元衆院議員=自民党を離党=の辞職に伴う衆院東京15区補選(江東区、4月28日投開票)で、市民と野党の共同候補、酒井なつみ氏(37)=立憲民主党公認=が初当選しました。看護師・助産師12年の経歴や区議2期の実績を語り、「古い政治と決別し、まっとうな政治を」と訴え、2位に2万票近くの差をつけての当選となりました。日本共産党は小堤東・江東地区委員長の立候補を取り下げ、酒井氏を支援しました。
酒井氏と「国民の声で動く新しい政治の実現」「憲法も国民生活も無視する軍拡は許さない」など8項目で確認書を交わし、支援した「江東市民連合」の宇都宮健児共同代表は選挙結果を受けて談話を発表。
「自公の金権政治と暮らし・営業をかえりみない政治に、有権者が鉄槌をくだしたもの」と指摘。「市民と野党の共闘で勝利したことは、自民党政治を変えたいと願う有権者の変化を示すものであり、自民党政治の政権交代に向けた新たなスタート」と強調。「この流れを7月の都知事選、解散・総選挙へとつなぐために、引き続き奮闘する」と表明しています。
同区補選で自民党は候補を立てられずに不戦敗となりました。同時に行われた島根1区、長崎3区の両補選でも日本共産党が自主支援した立憲候補が勝利し、自民党は全敗。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件の発覚後初めての国政選挙であった3補選の結果は、自民党への厳しい審判となりました。
同選挙区選出の衆院議員が2代続けて逮捕・起訴された自民党は、「政治とカネ」が焦点となるなか、公認、推薦とも候補擁立ができずに不戦敗。小池百合子都知事が事実上率いる「ファーストの会」と国民民主党が推薦した乙武洋匡氏(48)=同会副代表=は、小池知事が連日のように応援に入りましたが5位にとどまりました。
東京への本格的な進出を狙う日本維新の会は、金沢結衣氏(33)を擁立し、馬場伸幸代表や吉村洋文共同代表らが応援に入り、馬場代表は街頭演説で「立憲民主党をたたきつぶす」「共産党は日本にいらない」などと、攻撃を繰り返しました。
東京民報2024年5月12日号より