「色々、改善されている。都議会でも活発に動いて、良い提案もいただいている」▼5月24日の記者会見で小池都知事が都議会自民党について語った言葉です。小池知事といえば、16年都知事選で自民党所属の衆院議員だったのに、自民党都連や同幹部を、「都議会のドン」など激しく攻撃した姿が思い浮かびます▼「反自民」の改革姿勢を投げ捨てた小池知事が、「自民党返り」をして同党に頼り頼られる関係は、この間の都内の選挙でも顕著です。東京15区の衆院補選では、自民党が独自候補を擁立できない中で、小池氏が候補を擁立して一時期は自民党も推す動きをみせました。目黒都議補選では、自民党候補のポスターに小池知事の応援のステッカーが貼られ、ビデオメッセージも送っています▼3月の都議会で、小池知事提案の予算案に賛成したのは、自民、公明、都ファの3会派のみ。力関係があと18議席変われば賛否が逆転するまでに小池都政は追い詰められています▼都政を「ブラックボックス」と批判した小池知事ですが、緑の箱に変わったとしても、中身が見えないことに変わりはありません。都民が求めているのは、そんな見せかけの改革ではなく、都民とともに歩み命と暮らしに寄り添う都政への転換でしょう。
東京民報2024年6月9日・16日合併号より