客室乗務員 すべてのドアに配置を JALが7月から編成変更〈2024年7月14日号〉

 羽田空港で今年1月に起きたJAL機と海上保安機の衝突炎上事故では、客室乗務員が乗客を機内に取り残すことなく避難誘導したことで、保安任務の重要性が注目され、日ごろの訓練と努力が評価されました。

 こうした中、JALが7月から、B(ボーイング)787型機の編成数を8人以上に変更しています。客室乗務員組合がさらなる安全を求めて、パイロット、整備士の組合とともに会社と交渉してきたものです。

 ICAOイカオ(国際民間航空機関)は2017年に「客室乗務員の最低必要人数の設定に関するマニュアル」を制定し、過去の事故の事例をもとに1枚のドア(非常口)に1人の配置を推奨しています。

 しかし国内とアジア路線に多く就航するB787型機の場合、ドアが8枚であるのに対しANAでも客室乗務員が6~7人の編成が存在します。ZIPエア(JALの子会社)やAIR JAPAN(ANAの子会社)でも7人だといいます。現役客室乗務員は「緊急脱出の際、1人の客室乗務員が2カ所の非常口を担当するのは困難である」と語り、航空労組連絡会(航空連)と客室乗務員連絡会(客乗連)は「1枚のドアに1人を配置すべき」だと強く訴えています。

 航空連、客乗連では安全基準を世界レベルに引き上げようと国に対し▽すべての非常ドアに1人の客室乗務員の配置の義務付け▽保安要員として(客室乗務員の)ライセンス化―を求めて「客室乗務員のライセンス制を求める」署名運動に取り組んでいます。署名は現在約1万人分が集まり、8月末に第2次集約を行い、継続されます。

東京民報2024年7月14日号より

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