岸田首相 総裁選不出馬表明
岸田文雄首相(自民党総裁)は14日、首相官邸の記者会見で、任期満了に伴う9月の自民党総裁選に立候補しないと表明しました。統一協会との癒着や派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で「国民の不信を招いた」とし、「私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたい」と語りました。「しんぶん赤旗」日曜版のスクープの裏金事件などで追い詰められ、政権を投げ出した形です。
日本共産党の小池晃書記局長は同日の記者会見で、「国民の怒りの広がりに追い詰められた結果だ」と指摘。岸田首相が「自ら身を引くことで自民党が変わることを示す」と述べたことに触れ、「自民党の中での政権のたらいまわしでは何も変わらない。自民党政治そのものを終わらせなければならない」と強調。「解散総選挙で日本共産党を躍進させ、市民と野党の共闘の再構築をはかるために全力をあげる」と表明しました。
東京の最賃 1163円を答申
東京労働局の審議会は東京都の最低賃金について、50円引き上げて時給1163円にする答申を出しました。引き上げ額は現在の方法で決めるようになった2002年以降で過去最大で、今年10月から適用される見通しです。
一方、労働組合や日本共産党は生活実態に見合う1500円以上の引き上げを求めていました。「異常な物価高騰のなか、この額では生きていけない」との声が上がっています。
最賃はパートやアルバイトなどの非正規であっても、原則全ての労働者に払われる下限賃金のこと。最低賃金法に基づいて時給で示され、毎年度改定されます。最賃未満で労働者を働かせた企業と経営者には罰金が科せられます。
東京民報2024年8月25日号より