東京大学 学費11万円値上げ案 学生「反対を黙殺するな」〈2024年9月22日号〉

 東京大学は10日、来年度の入学生から年間の授業料を約11万円引き上げる改定案を公表しました。現行の53万5800円から64万2960円へ、2割に及ぶ大幅な引き上げです。

 学内の諸会議を経て正式決定するとしています。学生でつくる「学費値上げ反対緊急アクション」は11日、抗議声明を発表しました。

 国立大の授業料は省令に基づいて定められ、東大のこれまでの授業料は標準額でした。これを、限度上限まで引き上げようという計画です。

 改定案では、学部生は2025年度入学者から引き上げ。修士・専門職学位課程は2029年度の入学者から同じく64万2960円に引き上げます。博士課程は現行のままです。

 東大の発表では、あわせて学生支援策を強化するとして、日本人学生の授業料免除を、現在の400万円以下から600万円以下に対象を拡大するとしました。

 学生の緊急アクションの声明は、「問題に関心を持つ学生の大半が反対の意思を表明しており、構成員間の議論が十分と言えない状況において、学費値上げが拙速に決定されようとしている」と強い懸念を表明。減免措置の拡大について、世帯収入で対象が決まるため、「親権者や生計維持者が進学に反対している」ケースなど、さまざまな事情にきめ細かく対応することができないと指摘。特に、地方出身の女性の学生に、親権者などから進学に反対されるケースが多く、東京大学が掲げる多様性尊重の精神に反すると批判しています。

 声明は、学費は本来、低廉であるべきだと強調し、政府が国立大学法人への運営費交付金を削減してきたことが、「教育を受ける権利」を脅かしてきたとして、教育無償化を目指すよう訴えています。

 東大の学費値上げをめぐっては、「各地の公立大学や私立大学などの値上げにつながる。すべての学生の問題だ」として、反対の声が広がり、大学は当初7月に予定していた値上げ案の発表を延期していました。

東京民報2024年9月22日号より

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