清瀬市図書館 廃止を勝手に決めないで 直接請求署名に賛同広がる〈2024年12月1日号〉
- 2024/12/2
- 都民運動
清瀬市で市立図書館6館のうち4館を廃止する計画に反対し、図書館のあり方を市民の意思で決めようと立ち上がった市民でつくる「住民投票で夢のある図書館を創るきよせの会」が呼びかける署名に、賛同が広がっています。
同会が取り組むのは廃止の是非を問う住民投票を求める直接請求署名。「身近に通える図書館がなくなったら困る」「大事なことを勝手に決めるのはおかしい」と千数百人から署名が寄せられています(11月22日時点)。12月7日までに有権者の16%に当たる1万人を集めるのが目標で、300人を超える受任者によって知り合いや家族、個別訪問のほか、駅頭でも呼びかけられています。
11月22日は西武池袋線・清瀬駅改札口のデッキで署名を呼びかけ、帰宅中の学生や会社員、買い物帰りの人たちが次々と足を止めて署名。自宅に配られたビラを見て自分も署名を集める受任者になりたいと、男性(57)が話しかけてきました。
男性は「過去に故郷の歴史を調べていて貴重な資料が見つかり感激した経験がある。図書館が削減されれば蔵書も減ってしまい、文化財としての価値が失われる。自分も何かしなければと思っていた」と話しました。
署名を呼びかける元小学校教諭の女性は「子どもたちは夏休みの調べ学習などにも図書館を活用していて、廃止は困ると言います。読み聞かせを続ける人も戸惑っています。市はお金がないといいますが、子どもたちに目を向けて使い道を考えてほしい」と訴えます。
4館の市立図書館廃止を巡っては今年3月に突然、市議会に廃止を含めた条例案が提案され、3920人分の反対署名が提出されました。しかし十分な議論もないまま自民、公明などの賛成多数で可決。来年4月1日での廃止が決まりました。
会事務局長の寺川健一さんは「市民に意見も聞かずに廃止を決めるのは、市民参画を定める『まちづくり基本条例』に反する。署名は図書館問題に限らず民主主義に反する市のやり方を問うものです。ぜひ成功させたい」と意気込みます。
東京民報2024年12月1日号より