【とうきょう非正規物語】 仕事と生活に追われる毎日 30代女性「自分らしく生活したい〈2025年8月24日号〉

 「おしゃれとか、お化粧とか(自分を)構うこともなくなっちゃったな」―つぶやくと一瞬、次の言葉まで間が空きました。東京23区在住の中田祥子さん(36)=仮名=は小規模チェーン店のスーパーマーケットで16年間、フルタイムで働く非正規労働者です。時給800円からスタートしましたが、未だ1500円には届きません。時給が1500円になったとしても、1日8時間、月に20日労働での支給額は24万円で、25歳の女性(今年4月時、新宿区労連の調べ)の最低生計費で28万2561円(税と社会保険料を含む)を下回ります。非正規労働者として働く人たちの生活を不定期で連載します。

 中田さんはスーパーで惣菜やお弁当の調理を担当。「暑い日は冷房を目一杯効かせても厨房の中は30度超、フライヤー(揚げ物機)の前はそれ以上の温度で何もしなくても汗がしたたります。熱中症とのたたかいです」と語ります。

 仕事のキャリアは十分あり、調理機械の分解洗浄など社員でもできず、彼女しかできない仕事も担っています。「賃金が安すぎて待遇も良くないから新しい人が入ってきません。入っても外国籍の人でギリギリの人数なので今後、技能実習生が導入予定ですが、言葉の壁があるのでどうしたら良いのか」というのが悩みの一つです。

 働き始めて13年目の時に社員登用の話がありましたが、これまでの会社の対応などを踏まえて「辞められなくなる」と断った経緯があります。

貯金も切り崩し

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