【国会議員コラム】山添拓*未来を拓く 被爆80年、決意新たに 〈2025年8月31日号〉

 7月末、日米が核使用を前提としたシナリオを描き共同訓練まで行っていたと報じられました。8月5日の国会で石破首相に質問しました。持ち時間は6分。石破氏は核使用の議論を否定せず、核抑止を効果的なものとするために「いろいろなことを議論するのは当然」と開き直りました。広島、長崎で、被爆者を前に同じことを言えるのか―果たして翌6日、広島の平和記念式典では、さすがに核抑止を正面から語ることはできず、一方で核兵器禁止条約も完全にスルーでした。オリジナルの言葉であいさつを脚色しても、本質は歴代自民党政権と変わりません。

8月6日、広島の平和記念式典で

 「抑止とはフィクションであって普遍の物理的真理ではない」―式典では湯崎英彦広島県知事の発言が注目されました。核抑止力論は、核兵器を使えば壊滅的被害をもたらすのだから相手はこれを避けようと考える「はずだ」、という希望的観測に立脚していますが、「必ずそうなる」という確約はありません。抑止が破れれば、地獄をもたらします。

 24日まで都内で開かれていた「ヒロシマ・ナガサキ原爆パネル展」を訪れました。国連での原爆展で使用されたパネルを紹介するもので、聞けば期間中多くの若い世代が訪れたとのこと。ちょうど高校1年生が被爆者と懇談中でした。

 人間として死ぬことを許さず、人間らしく生きることも許さなかった原爆。「地獄を見た」という被爆者の声に向き合うとき、核兵器と人類が共存できないことは普遍の法則であることを痛感します。ましてや、「安上がり」などとコストで軽薄に語ることなどできない。

(弁護士・日本共産党参院議員)


東京民報2025年8月31日号より

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