近年、複数の保険会社と販売委託契約を結び、保険商品を販売する保険代理店の、「あなたの保険を見直しませんか」との宣伝が目につきます。同業態で日本生命など大手13社の商品を扱うと標ぼうする保険代理店「ほけんの相談オフィス株式会社」(本社・墨田区)に勤める30代女性は、異常な働かされ方や社長の大久保勉氏(53)による職場での処遇などについて、日本共産党の村本ひろや・墨田区議に相談。同区議や伊藤大気・墨田地区委員長とともに東京民報が聞き取りを行うと、数々の法令違反が判明しました。
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保険募集人の資格を持つ女性は知人を通じて3年前に同社に入社。経験を生かして生命保険の勧誘と顧客の相談などにあたっています。しかし、同社で女性は労働保険や雇用保険に未加入です。支払われた金銭を報酬に計上し、経費を控除して個人事業主として確定申告をしています。勤務中に転倒した際のねん挫についても労災の適用はなく、自費で受診しています。

女性は会社の対応に疑念を抱き労働組合の学習会に参加した後、大久保社長に「労働条件通知書」を要求。逆に怒鳴られたために労働基準監督署に相談すると、弁護士から初めて雇用契約書が送られてきました。有期雇用とされており、内容も実態とかけ離れ労働基準法を満たすものではありませんでした。
女性が会社に向けて声を上げて以来、大久保社長の対応がきつくなります。従前から職場で女性が接客につく飲食店の話をあけすけに話すなど、不適切な行為が続いており、パワハラ、セクハラにあたるとして労働組合に加入し、たたかう予定です。
法人資格欠き販売
女性が労働保険など未加入で個人事業主である限り、直接雇用とはいえず保険業法に違反しています。











