〈一分 2026年1月25日号〉作家で、ロシア語の同時通訳者でもあった米原万里には「中庸と中途半端のあいだ」というエッセイがあります…

 作家で、ロシア語の同時通訳者でもあった米原万里には「中庸と中途半端のあいだ」というエッセイがあります▼同時通訳の際、日本の政治家がよく発する「中庸」「中道」という言葉をどう訳すか、困るというものです。ロシア語にも、「黄金の真ん中」という中道を指す言葉はあるといいます。しかし、日本の政治家が「中道」の名で発する内容は「じれったくなるほど中途半端でどっちつかず」。これを「黄金の真ん中」と訳しても、聞き手は「悪い冗談かと思うに決まっている」と米原は記します▼立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」の綱領が19日に発表されました。立憲民主党が結党の原点としてきた「安保法制の違憲部分の廃止」をはじめ、原発ゼロ社会の実現などの政策を、公明党の政策を丸のみする形で投げ捨てています。日本政治で繰り返された、各党が中道の名で自民党政治にすり寄る構図が、ここにも現れています▼岸田、石破、高市と三代の首相が連続で、政権誕生直後に短期決戦の解散総選挙をしかける姿は、まともな政策論議で支持を集められなくなっている自民党政治の象徴です。国民の暮らしの困難を打開する道は、自民党と正面から対決し、大本から政治を変える勢力が伸びることこそ、です。

東京民報2026年1月25日号より

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