「実態を無視し解雇容認」 厚生荘病院訴訟 東京地裁が不当判決〈2026年3月1日号〉

 一般社団法人愛生会厚生荘病院(多摩市、2021年閉院)での整理解雇の無効などを求める裁判が2月19日に行われ、東京地裁は原告の訴えを全面的に退ける判決を言い渡しました。原告は「実態を無視した不当判決だ」として記者会見で控訴の意思を示しました。

東京地裁前で不当判決に怒りを示す組合員、支援者ら=2月19日、千代田区

 この問題は、同病院の経営が医療福祉事業を大規模に束ねる湖山福祉グループが参入したことに端を発しています。グループから派遣された事務長らが業務上横領や、労働組合との労働協定書を無視した合意なき賃金カットを強行する中で労働者の退職が発生したことなどから受け入れ患者が減少し、病院収支が従前より悪化しました。しかし、赤字ではなかったことが裁判でも明らかになっています。

 グループは組合との協議もなしに「建物の老朽化などのための建て替え」を理由に、2021年7月に突然、年末での閉院を張り紙で一方的に告知し、労働者の任意退職を募りました。当時はコロナ禍であり同院は地域唯一の発熱外来を有する病院でした。

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