SC問題 子の悩み寄り添える処遇に 都は年度引き継げる対応を〈2026年4月19日号〉

 学校で主にいじめ、不登校、発達課題、家庭環境などの相談に応じ、心理学の知見から問題解決や心のケアをサポートするスクールカウンセラー(SC)。当初は研究委嘱事業として始まりましたが、現在では東京都の他、市区町村でも採用・配置が広がるなど学校生活に欠かせない存在となりました。しかし今、処遇に問題があり雇い止めも起きています。現場を取材しました。

 児童・生徒、保護者、教職員のメンタルヘルスを支えるSCは、東京都内の公立校に1995(平成7)年に配置が始まりました。

 東京都の場合(2026年度)、SCの応募の条件は▽公認心理師▽臨床心理士の資格を有する者など―で、心理専門職ですが、勤務形態は正規職員ではなく会計年度職員(ことば)とされています。他の自治体でも概ね同様です。学校には週1日ほどの勤務が多く、中には2、3校を担当するSCもいるといいます。勤務時間内に相談室で待機しているというイメージがあり、これだけをみていると非常勤でやむを得ないと思いがちです。

ことば
会計年度任用職員とは、地方公務員法の改正で2020年度から新たに設けられた非常勤職員の制度。地方公務員法第22条の2の規定に基づき任用される。これまでの臨時的任用職員や非常勤の特別職員と比べて、休暇、福利厚生、手当等の拡充がされる一方で、服務規律(守秘義務や職務に専念する義務等)が適用され、懲戒処分等の対象にもなる。単年度(4月1日から翌年3月31日)の間で必要とされる期間を任期としての勤務で、任期は手続きなく自動的に継続されない。

都内の学校で(記事とは関係ありません)

 しかし、実際の業務は違うとベテランのSCである大谷さん=仮名=(60代)は「毎年、20人は受け持っていました。不登校だけではなく、発達障害など、特性のある子どもたちの対応にもあたってきました。時代とともに問題は複雑化しています。子どもの違和感を聞き、先生とのコンサルティングもあります」と語ります。時には小児精神科医などの受診につなげることもあり、そのために保護者など周囲の受けとめや調整も行うといいます。小児精神科医は不足していて受診までに数ヵ月を要することも少なくありません。その間のケアも重要です。

 4月に相談があれば早期に信頼関係を築き対応にあたれますが、2学期、3学期になると「厳しい対応になる」と話します。さらに子どもの置かれた状況を正確に把握するために、学校所在地の地域の特性や環境などの確認も対応に欠かせないといいます。そのため学校行事を見学するなどの個人の努力を欠かさないSCも少なくありません。

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