〈一分 2026年5月24日号〉 エッセイ集「九十歳、何がめでたい」がベストセラーになった際のインタビューでは、「私は“売れない作家”と言われているんです。だから、薄気味悪いのよ」と。…

 作家の佐藤愛子さんが102歳で亡くなりました▼少年小説の作家だった佐藤紅緑の娘で、小説「血脈」は自身の家族をテーマにした大河小説でした。夫の会社が倒産し、借金を抱えた体験をもとにした「戦いすんで日が暮れて」で直木賞を受賞しました▼東京民報には、折にふれてインタビューで登場しています。エッセイ集「九十歳、何がめでたい」がベストセラーになった際のインタビューでは、「私は“売れない作家”と言われているんです。だから、薄気味悪いのよ」と。同エッセイは、長い人生経験と人間愛に裏打ちされた言葉による、物質的な「豊かさ」にとらわれた現代社会への苦言、直言が多くの共感を呼びました▼小池晃さんが2010年、山添拓さんが2016年、それぞれ佐藤さん宅を訪問して対談する企画を掲載したことも。共産党は「私利私欲が見え見えでないところがいい」など、叱咤とともに一貫して評価し支持していました。長く佐藤さんを担当した東京民報の記者には、選挙の際に、地元の共産党候補者の名前を何度も探して投票したというエピソードを語ってくれたこともあります▼「共産党がいないと寂しいですよ。大いに暴れてください」―96歳のインタビューでの佐藤さんの言葉です。

東京民報2026年5月24日号より

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