〈一分 2026年6月7日号〉 「一つの偉大な民主共和国の思想が初めて生まれた土地」―思想家のカール・マルクスが、リンカーンがアメリカ大統領に再選された際に送った祝辞の一節です…

 「一つの偉大な民主共和国の思想が初めて生まれた土地」―思想家のカール・マルクスが、リンカーンがアメリカ大統領に再選された際に送った祝辞の一節です▼当時のアメリカは、南北戦争で国が分断されている最中でした。マルクスは、アメリカの建国以来の民主主義の歴史を踏まえて、奴隷解放を掲げる大統領の再選を祝いました▼その建国から7月4日で、250年を迎えるアメリカでは、トランプ大統領が準備している建国記念イベントに出演予定だったアーティストの辞退が相次ぎ、波紋を広げています。主催するのが、政権が新たにつくった団体「フリーダム250」のため、大統領の党派色が強いイベントと見られているのが要因です▼怒ったトランプ氏はアーティストらを「誰も聴きたがらない」などと攻撃。イベントをキャンセルして、自身の政治スローガンである「MAGA」を掲げた集会を開くべきだと主張しました▼MAGAは、「アメリカを再び偉大に」の頭文字をつなげた言葉です。とはいえ、アメリカの歴史が示すのは、本当に国を偉大にする力は、トランプ氏の強権と分断の政治ではなく、ニューヨークで民主的社会主義者の市長を産んだような、草の根の民主主義の伝統と復元力だということでしょう。

東京民報2026年6月7日号より

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