〈街角の小さな旅〉印刷を文明史から捉え直す TOPPAN印刷博物館と神田川〈2026年7月5日号〉
- 2026/7/5
- 街角の小さな旅
TOPPAN印刷博物館は、凸版印刷(当時)が創業100周年を記念して開設した印刷文化に関わる資料の収集や研究活動、活版印刷などの印刷を実体験するなどの実践・啓蒙活動をおこなっているもので、「これまで本格的に取り上げられることのなかった印刷と人間の関係を、文明史的なスケールの視点から捉え直し、これに携わった人類や社会の営みについて検証を加える」という「印刷文化学」の創造の場といえます。(最寄り駅JR飯田橋駅・地下鉄江戸川橋駅)

展示は1200年を超える日本の印刷文化史を紹介する「印刷の日本史」、年表形式の「印刷の世界史」、印刷の工程や版式を紹介する「印刷×技術」の三つのゾーンに分かれており、まず、エントランスの回廊の入り口には世界最古の木製手引き印刷機木が展示されており印刷の実演もおこなわれています。
回廊の印刷文化の歴史を一望する大壁面にはBC1万5000年頃のラスコーの洞窟壁画、BC4500年頃エジプトの死者の書、BC300~30年頃のロゼッタストーンから始まり、日本最古の印刷物・百万塔陀羅尼、中世の解体新書、葛飾北斎の浮世絵、東京日日新聞第1号から現代の印刷物までが展示されています。
展示室に入り「印刷の日本史」「印刷の世界史」の展示を順次見学して歩きます。活版印刷の器具や活字など活版印刷の保存、継承、研究をおこなっている「印刷×技術」のコーナーは企画展開催時で非公開でした。

企画展示室では3回目となる名著誕生展「ヴァチカン教王庁Ⅲ+」(7月20日まで)が開催されており、「はじまりの名著」ではプラトンやソクラテス、孔子など、「近代の名著」ではデカルトやガリレオ・ガリレイ、ダーウィンの「種の起源」、宮沢賢治の「春と修羅」、「これも名著?ここにも名著」ではゲーテの「ファウスト」、ベートーベンの楽譜などが並んでいました。
また、VR映像のシアターではバチカンの「システィーナ礼拝堂」のミケランジェロの壁画が全長20㍍、高さ5㍍の16k超高精細大型LEDカーブビジョンに映し出され異次元の感覚に遭遇しました。(要予約)










