「宝くじに当たるより難しい」と、やゆされるほど入居が難しいと言われる都営住宅。そんな実態があるのに、東京都は「住宅は量としては充足している」などとして、2000年以降26年間、新規の都営住宅を一戸も建てていません。なぜ、こんなことが許されるのか―。日本共産党都議団は、独自に行った都営住宅申込者の実態調査結果から「必要戸数を低く見積もる」ためのごまかしが浮き彫りになったとして16日、都庁で記者会見を開きました。詳細については19日開催の「結果報告会」で明らかにするとしました(東京民報8月2日号に掲載予定)。

調査は2024年5月から昨年9月にかけて、都営住宅に申し込んだことがある人や、申し込みを希望している人らを対象に入居相談会などでの面接やUR賃貸住宅などへの戸別配布、インターネットのアンケートで行いました。住宅問題に取り組む市民団体や住宅自治会などの協力も得て、735人が回答。NPO法人建設政策研究所に分析を依頼しました。
調査結果によると、入居資格を満たす回答者433人のうち、都営住宅を10回以上申し込んだことがある人は120人。入居資格を満たしていないと判定された回答者179人を見ると、高齢世帯の他、子育て世帯や一人親世帯など若い世代も入居を申し込んでいたことが分かりました。
アンケートには「7年前に夫が亡くなり遺族年金と私の年金ではURの家賃、生活費が足らない。いつまで働けるか分からない」(28回以上申し込んだが当たらないという76歳女性)、「年金収入だけで家賃6万5000円は苦しい。10回以上申し込みましたが落選のはがきばかり」(80代)など、切実な声が多数寄せられています。
都営住宅への応募状況(2023年)は、1年間で約1万7000戸の募集に対し、延べ13万6000人が応募、8倍の狭き門です。一方、都の「住宅マスタープラン」で都営住宅は、「住宅セーフティネットの中核としての機能を的確に果たす」などとしていますが、新規建設には触れていません。
会見で原田あきら都議らは「都の公営住宅目標と計画は、現実から全く乖離(かいり)している」と強調。その要因として低収入など本来は都営住宅に入居できる資格を満たしていながら、都が住宅供給の対象を「真に住宅に困窮する低所得者」(住宅マスタープラン)として、独自の厳しい基準を設けて絞り込んでいる実態が明らかになったと指摘。都が新規建設の必要性を認めない根拠として、本来必要な供給戸数を小さく見せる “からくり”があると述べました。
都議団では今回の調査結果を、都営住宅の新規建設を求めていく論戦に生かしていくとしています。
東京民報2026年7月26日号より









