〈街角の小さな旅〉戦傷病者の叫びと平和への願い しょうけい館と九段坂〈2026年8月2日号〉
- 2026/8/1
- 街角の小さな旅
あの悲しくて
馬鹿げた戦争は
私たちの時代で
終止符を打ちたい
(しょうけい館ガイドブックから)
しょうけい館・戦傷病者資料館(最寄駅:東京メトロ九段下駅)は、天皇制軍国主義のもと、日本がアジア諸国で遂行した侵略戦争で、戦争にかり出され負傷し病に倒れ、筆舌に尽くしがたい苦しみを受けた戦傷病者などが体験した戦中・戦後の労苦を後世に語り継ぐ施設として、厚生労働省が戦傷病者等の援護施策の一環として設置したものです。

常設展示では、徴兵検査を受けて「甲種合格」、兵士となった一人の男性の、戦地に向けて→戦地での受難、治療・〈ジオラマ〉受傷の瞬間、野戦病院→搬送、戦時下の療養生活→戦後の生活の困窮、傷病とともに生きた足跡をたどる展示とともに、多くの戦傷病者たちの労苦と平和へのメッセージの展示があります。
企画展示では「傷ついた身体でつかんだ仕事―戦傷病者 就労の道―」(8月30日まで)。
また、館内には、負傷者から摘出された銃弾や傷病者の人たちが使用した義足・義手・義眼などを実物展示しています。
しょうけい館のどこにも天皇賛美や戦争礼賛の展示やコメントは見当たりません。戦争犠牲者とその家族の悲痛な叫びと平和への願いで満ちあふれています。同じ九段にある靖国神社の遊就館とは対極にある施設です。

九段坂
九段下駅の前の坂道が九段坂。「江戸絵図に出てくる一番古い坂」(横関英一・続江戸の坂 東京の坂)で、幕府開府直後の1602年の古絵図には「登り坂四ツ谷道」と登場。「飯田坂」と呼ばれていました。









