主に首都圏でタクシーを運行する飛鳥交通株式会社(本社=新宿区)のグループ企業3社で働くタクシー乗務員、133人が会社に対して賃金引き下げの無効を訴えていた裁判で7月29日、東京地裁(上村考由裁判長)は原告の訴えを認める判決を出しました。会社は原告に約5062万円支払うよう命じるとともに、賃下げに関連する労働規則の変更に際して「会社が労働者に対して真摯かつ誠実な労使交渉をしていない」と断罪しました。同社に勤務する3000人超の乗務員への影響も必至です。
この判決は飛鳥交通社長の川野繁氏が一般社団法人東京タクシーハイヤー協会の副会長であることから、全国のタクシー乗務員の処遇に大きな影響を与えるとして注目を集めています。また同様の賃下げを行なっている他の都内タクシー会社2社に波及する問題です。同社は国土交通省の「働きやすい職場認定制度」の認定を2021年4月に受けています。
同社のグループ会社では2022年11月に施行された東京23区と武蔵野、三鷹両市におけるタクシー運賃の値上げに合わせて、▽運賃収入に0・958をかけた金額から従来の給与計算を実施▽歩合給与の計算率の引き下げが労働者の賃下げとなる就労規則変更―を、一方的に実施したことが発端です。











