絵本をテーマにした集いを各地で開くなど、絵本の魅力を伝える活動でも知られる、日本共産党参院議員の大門みきしさんが、「心をうるおす絵本50選」(新日本出版社、1700円+税)を7月に出版しました。忙しい日常の中で、心が乾きがちな大人にこそ絵本を読んでほしいと選んだ50冊を紹介しています。同書について、大門さんに聞きました。
―絵本との関わりからお願いします。
息子が小さい時には、早く帰れた日など、できるだけ読み聞かせをしていました。とても大事な親子の時間で、その思い出が、今でも二人の絆になっていると感じます。ただ、息子が小学校の高学年になると、読み聞かせと言っても、うっとうしがられてしまって(笑)。それで絵本からは遠ざかっていました。
2004年に京都の本屋さんに、仕事関係の本を探しに入り、たまたま絵本のコーナーを通ったとき、表紙の絵の美しさに引かれて、『エリカ 奇跡のいのち』という絵本を手に取りました。

第二次大戦中、ナチスドイツによって600万人のユダヤ人が殺されました。ある母親が万に一つでも助かる可能性にかけて、強制収容所に向かう貨物列車の換気窓から、生後2~3カ月の赤ちゃんを毛布にくるんで投げ出しました。幸いに草むらに落ちて助かり、ドイツ人の女性に拾われてエリカという名前を付けて育てられたという実話に基づく絵本です。
5分ほどの立ち読みでしたが、2時間の映画を観たような衝撃を受けました。絵本の力はすごいと、思いました。
それから、大人が読みたくなるような絵本を探して、SNSなどでも紹介してきました。「私も絵本が好きです」という感想が多数寄せられ、「平和と絵本のつどい」を各地で開くようになりました。
いま、おおよそ800冊ほどの絵本を持っています。その中で特に大人に読んでほしい絵本を紹介したいと、本にまとめました。
選び抜いた言葉で
―50冊は、どのように選ばれたのでしょう。
集いで絵本を紹介すると、参加者がほっこりとしてくれたり、涙を流してくれたり、笑ってくれたり、さまざまな反応があります。男性が涙する光景が見られるのも、絵本の集いならではです。人間は忙しいと、どうしても心が乾きがちになります。そんな時に読んで、心にうるおいを取り戻させてくれる絵本を選びました。

もう一つは、読んで気づきがあることです。SNSなどを通じて、言葉が氾濫しているのが現代です。そんな中で絵本は、選び抜かれた言葉と分かりやすい絵で大切なことを伝えてくれます。分厚い単行本を一冊読むより、はるかに大きい気づきを与えてくれるような絵本もあります。
こうした絵本を、「平和であってこそ」「家族のきずな」「いのちの重み」「みんなちがって、みんないい」の四つの柱で選びました。できるだけ、絵本の言葉そのものを紹介することで作品の魅力を伝えるよう心がけました。
絵が詩を際立たせ
―絵本作家の長谷川義史さん、あおきひろえさんご夫妻との特別歓談も掲載されています。










