都議選(14日告示、23日投票)は、告示を直前に控えて各選挙区で激戦が繰り広げられています。都民の切実な要求がかかった選挙戦で、どの政党に願いを託せるのかを見極めたいという都民の声が広がっています。共産党は全42選挙区に候補を擁立し、猪瀬直樹知事と「オール与党」が進める都民の暮らし軽視の都政の転換を訴えています。各選挙区の状況を追いました。
世田谷区の都議予定候補、里吉ゆみ氏(日本共産党)は5月26日、女性後援会や保育後援会とともに、三軒茶屋駅周辺の歩行者天国で「認可保育園ふやしましょう」と書いたプラスターを持って宣伝しました。
世田谷選挙区は、自民、民主、公明、維新、みんな、ネット、社民、無所属など定数8を有力15人が争う激戦区です。里吉さんは、区議会議員3期10年の実績を持つ子育て真最中の母親。深刻な保育所待機児の現状に触れ、「オール与党の都議会が、都民の願いの実現を阻んでいる」と訴えています。
宣伝を始めた途端に駆け寄ってきた女性(51)は「脱原発に期待しています。がんばって」と里吉さんに声をかけました。
この女性は「さよなら原発!世田谷の会」で活動しています。「原発を止めるためには共産党しかありません。他党はそのときそのときで立場がぶれている」と言って、共産党の勝利に期待しています。
全国ワースト3と深刻な保育所待機児問題を抱える世田谷区では、各党の保育所増設への態度が問われています。区議会福祉保健常任委員会では5月23日、公的保育・福祉を守る世田谷実行委員会が2カ月あまりで1万8114人分の署名を集めて提出した「認可保育園の増設と世田谷の保育の質を守ることを求める陳情」が審査されました。
里吉氏は、国有地、都有地の活用などで認可保育園をさらに整備すると主張。他方、自民党の現職都議は「待機児解消は認証保育で」と街頭で宣伝しています。
認可保育園に入れなかった母親(36)は、「選挙では、認可保育園を増やすかどうか、保育料値上げに賛成か、反対かよく見極めて投票したい」と話します。
5歳の子どもとともに里吉さんの演説を聞きに来た女性(36)は「里吉さんは意志が強く、ぜったいにぶれない人。里吉さんなら子どもや区民を守ってくれる」と期待をこめ「共産党と里吉さんの魅力を周りに知らせたい」と話しています。
(東京民報2013年6月2日号に掲載)
Tweet