補正予算案 知事答弁の場なし 共産党「出席のもと審査を」〈7月19日号より〉

 都議会は小池百合子知事が提案する補正予算案(総額3132億円)を審議する臨時議会を17日から開きます(27日まで)。新型コロナウイルスの対策費や事業者支援などが盛り込まれています。ところが、小池知事に直接質疑する場が、議会中にないことが分かりました。新規感染者が連日200人を超え、小池知事の対応が問われているのに、議会の役割、責任が果たせるのかとの疑問の声があがっています。

 新規感染者は7月9日に224人、10日は最多の243人、その後も連日200人を超えています。こうした中、都知事選でも大争点となった新型コロナ対策に、再選を果たした小池知事がどう取り組むのか、都民の関心は大きく、全国からも注視されています。

 ところが、10日に開かれた都議会の議会運営委員会に提案された日程は、本会議質問もなく、補正予算は知事が出席しない各分野別の常任委員会で質疑するだけでした。

 共産党は同委員会理事会で、特別委員会を設置し、知事出席のもとでの補正予算審査を行うことを求めました。しかし調整はつかず、都民ファーストの会、自民党、公明党が、知事質疑のない日程を了承しました。

 日本共産党都議団の和泉なおみ幹事長は同日発表した談話で、「都政をチェックするという都議会の役割が厳しく問われる」とし、引き続き知事出席のもとでの補正予算案の審議を求めていくとしています。

感染抑止に不十分

 小池知事が臨時議会に提出した補正予算案は、国の緊急包括支援交付金など、国庫支出金で大半をまかないます(表)。共産党や都民団体などが求めていたものも含まれますが、医療機関の支援、PCR検査の抜本拡充や保健所の運営強化などをはじめ、感染拡大を抑えるには不十分との指摘もあります。

 都によると、区市町村と連携した感染拡大防止推進事業に50億円を計上。区市町村が取り組む集中的なPCR検査の実施や保健所の運営体制強化、感染拡大に有効として休業要請する店などへの協力金に充てます。繁華街のある豊島区が、クラスター(感染者集団)の発生したホストクラブに独自に休業要請し、応じた店舗に協力金を出す方針。

 介護や障害、児童福祉施設などの感染症対策への支援として459億円を計上。飛沫防止パネルや換気設備などの設置経費を助成します。新型コロナ感染症の重点医療機関などの体制整備に379億円を盛り込み、感染症患者の受入体制の確保、空床確保料の拡充に必要な経費を支援するとしています。

 また、感染リスクにさらされながら奮闘した医療機関や介護、障害者施設などの従事者への慰労金に833億円を計上。一人あたり最大20万円を支給します。対象となるのは約106万人。新型コロナの感染者を受け入れたことで経営が悪化した医療機関の経営を支援するため、臨時支援金200億円も盛り込みました。緊急事態宣言が解除された5月末までに感染者を受け入れた病院などが対象で、受け入れ人数などに応じて支給します。約130の医療機関が対象になる見込み。

 売り上げが減少し、経営が悪化した中小企業を対象に、国の家賃支援制度に上乗せして支給。そのための予算440億円を計上しました。中小企業には、家賃総額75万円以内(個人事業主37・5万円)の場合で12分の1を3カ月分、最大18・75万円(同9万円)を給付。家賃総額が75万円(個人事業主37・5万円)を超える場合は上乗せがあり、最大37・5万円(同18・75万円)が給付されます。

 コロナ禍の影響で失業した人への支援として、派遣社員としてトライアル就労の機会を提供し、正社員として採用した企業に対し1人当たり20万円を助成します。500人規模で、派遣期間は1カ月間。4億円を盛り込みました。

(東京民報2020年7月19日号より)

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