「校則で議会動くのすげー」 共産党 論戦動画空前の615万再生 ツーブロック「外見で事件・事故に?」〈7月26日号より〉

 一部の都立高校の校則で禁止されている髪型「ツーブロック」を巡る都議会質疑の動画が、ネット上で大きな反響を呼び、テレビ情報番組も相次いで取り上げています。動画は日本共産党都議団が作成したもので、視聴回数は615万回(19日時点)。ここまで注目される動画とは─。

 舞台は3月の都議会予算特別委員会。都立高校の校則を巡って共産党の池川友一都議と藤田裕司教育長との質疑を切り取ったもので、時間にして1分ほど。再現するとー。

予算特別委員会の質疑で、都立高校の校則では共産党の議員ら3人の髪型のいずれも禁止している都立高校があることをパネルで示す池川都議=3月12日、都議会

 池川都議「なぜだめなのかという生徒からの質問に対して、教師側はルール、校則で決まっているからの一点張りであった、との話がいくつも寄せられています。なぜツーブロックはだめなんでしょうか」

 藤田教育長「外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがございますため、生徒を守る趣旨から定めているもの」

 池川都議「率直に言って意味不明ですよ。驚きの答弁です。ツーブロックだと事件や事故に遭うという、トラブルに遭いやすいという、そんなデータが一体あるんですか。しかもトラブルに遭ったのは、あなたの髪型に問題があるというメッセージにつながりかねません」

学生からの感謝も

 ツーブロックとは、耳周りなどを短めに刈り上げ、上部は長めにしてかぶせる髪型。今では一般的な髪型ですが、一部の都立高校の校則で禁止されています。池川都議は3月12日の都議会予算特別委員会で、子どもの権利の問題として取り上げ、校則で禁止する理由をただしました(東京民報3月22日号で詳報)。

 動画は、この質疑に字幕や効果音などを挿入し、1分14秒に編集。7月13日にツイッター上に投稿すると、再生回数が5日間で608万回を超え、共感を示す「いいね」ボタンは15万回、再投稿して仲間と共有する「リツイート」は6万回を超えています。検索サイト、ヤフーのトップニュースにもこの質問の記事が掲載されました。

 特徴的なのはリツイートのうち、自分の意見を追加して動画を紹介する「コメント付きリツイート」が1万件を超え、返信も多数寄せられています。投稿者は現役の高校生の他にも、元高校生や保護者など、世代をまたいでいるのも特徴です。

 ある学生は「僕たちは立場的に抗議する力がなく、理不尽な言い分で跳ね返されていました。こうやって地位がある方が、学生の意見に耳を傾け悩みを解決していくのは、全ての政治家さんのお手本ではないでしょうか。校則の存在意義を改めて確認するために必要なことだと思います。生徒は池川さんにとても感謝しています」と、率直な気持ちを書き込んでいます。

 他にも「決めるのは生徒自身。大人はその決定を尊重すればいいだけ。それにしてもまだ選挙権のない生徒の問題を取り上げるっていいですね」など多くの共感が寄せられています。「ツーブロックだけど、事件・事故に遭っていない」という趣旨のツイートも多くあり、一人ひとりが自分たちの問題としてとらえ、自らの言葉で発信したことが大きく広がった背景にはあります。他党の都議や芸能人のツイートも見られます。

番組に出演相次ぐ

 ネット上で大きな話題になると、テレビの情報番組からの出演依頼が池川都議に殺到。主なものでも「Nスタ」(同)、「スッキリ」(日本テレビ)、「特ダネ」(フジテレビ)などに出演(リモート)。毎日新聞(デジタル版)も取り上げ、校則問題がますます脚光を浴びることになりました。

 「特ダネ」(7月16日)のコメンテーターの一人で社会学者の古市憲寿氏は番組内で、「教育に携わる方が外見で人を差別してもいいっていうメッセージを堂々と発っしているということだと思う」と発言。同じ番組のコメンテーターで出演していた「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹氏は、自身のブログ7月16日付「頭をツーブロックにするかしないかは誰がきめる」で、この問題について触れ、「一番のポイントは、誰が決めたのかということ」だと強調しています。

 尾木氏は「学校生活を快適に過ごすかどうかは、生徒たちの問題です。ツーブロック禁止校則、賛否両論ありますが、自由でもいいし、禁止でもいいと思います。生徒会で議論して決めるのが筋ではないでしょうか」と提起。その上で「高校3年はもう選挙権を有しています。自主自治の力を養成するのは学校の役割です。生徒は自分たちの問題については真剣。信じて任せるのも教育力ですね」と結んでいます。

子どもを主役に検討を 池川都議の話

 今、高校生や若者が校則をよくしよう、変えていこうと動き出しています。学校の主役は子どもたちです。こうした子どもたちの意見が真剣に考慮され、正当に重視されることが必要です。同時に社会の問題として捉える必要があります。問われているのは私たち大人だと思います。

(東京民報2020年7月26日号より)

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