武蔵村山市 育鵬社の教科書選ばず 全国で不採択相次ぐ〈2020年8月30日号より〉

 武蔵村山市教育委員会は18日、2021年度?24年度に使用する中学校教科書を採択し、12年度から使ってきた、日本の侵略戦争を美化し憲法を敵視する育鵬社の歴史教科書・公民教科書を不採択にしました。武蔵村山市は都内の区市では唯一、9年間にわたって両教科書を使用していました。

 採用されたのは、歴史、公民ともに帝国書院の教科書です。

 全国的に、「つくる会」系の育鵬社教科書は、今回の教科書採択で、不採択が相次いでいます。7月に都教委が都立中高一貫校と特別支援学校で、育鵬社の教科書を19年ぶりに不採択にしました。また、これまで採択してきた愛媛県新居浜市、神奈川県の横浜市、藤沢市、大阪府の東大阪市などで不採択が続いています。

政治の押しつけ、はね返し 子どもと教科書全国ネット21 鈴木敏夫事務局長の話

 育鵬社などの「つくる会」系教科書は、「軍事大国化」を目指す安倍首相などから、支援されてきました。侵略戦争否定や、改憲論を子どもの頃から、すり込むことが、期待されてきました。

 こうした政治の思惑ではなく、子どもにとって、どの教科書がふさわしいのか、現場の意見を聞いて教科書を採択するように各地の取り組みが続いてきました。藤沢市では、実際に育鵬社教科書を使っている、ほとんどの中学校教員からアンケートをとり、育鵬社の教科書は、「使いにくい」が約80%で、「使いやすい」は、たったの約2%でした。

 東京では石原慎太郎元知事が教育委員を入れ替えるなど、首長の意向を体現する教育委員が、「つくる会」系教科書を採択してきました。彼らの政治的影響力も減退し、上からの押しつけが批判にさらされ、通用しなくなったことで、各地で「つくる」会系教科書が雪崩を打って不採択になっていることは、画期的な成果です。

(東京民報2020年8月30日号より)

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