国の説明、納得できない 羽田空港 荒川新ルートで政府交渉〈10月11日号より〉

 羽田空港で3月29日から始まった北風時の荒川沿い新飛行ルートの騒音や安全問題をめぐって、江戸川、江東両区内の市民団体が2日、政府交渉を行いました。

 市民団体の代表など住民約20人が参加。山添拓共産党参院議員のほか、日本航空の元パイロット・山口宏弥氏も同席しました。

 会場では、国側(国土交通省)担当者が住民側の質問や要望項目に沿って説明しました。参加者から「納得できない」と議論になったのは▽荒川ルートの国の設定理由に対する疑義▽騒音を考慮して荒川に沿って飛行するとの国の説明と違い、荒川から逸脱している問題―などです。

千葉県との「騒音負担の共有」議論に

 特に議論になったのは、国側が千葉県との「騒音負担の共有」を最近突然言い出した問題。参加者は「これまでの住民説明会でも一切説明がなかったことだ。納得できない」と反発。担当者は「住民説明会で説明していないことは確か」と認めながら、国と都や区の関係治体で構成する協議会では「認識は一致している」と説明しました。参加者は「悪いところに合わせるという発想自体が間違っている」「双方の騒音軽減の方策こそ考えるべき」などの批判の声が上がりました。

 山添氏は、協議会の「認識は一致している」というが、「千葉だけでなく関係自治体と、騒音共有を議題として議論をしたのか。コロナ禍の状況のもと、住民が聞いてなかったということのないよう協議会で正面から議論すべきだ」と指摘しました。

パイロットの経験から「魔の11分」

 墜落事故の危険を指摘し、「新ルートに反対する」との声も。山口氏はパイロットの経験を踏まえ、離陸後3分、着陸前8分の「魔の11分」に都心上空を飛ばす危険に言及。「飛行場を郊外に移すのが世界の流れ。それに逆行して郊外(成田)から都心に戻すなんて世界で初めて」と指摘。「とんでもない話だと思う」と強調しました。

(東京民報2020年10月11日号より)

関連記事

最近の記事

  1.  ユネスコの諮問機関である国際NGOイコモス(国際記念物遺跡会議)が、危機的状況にある文化遺産の保…
  2. 報告集会であいさつする大久保さん(中央)と稲葉さん(左)=13日、港区  厚生労働省が所管す…
  3.  日本共産党の吉良よし子参院議員によるユーチューブの動画番組シリーズ「吉良よし子スタジオ」(きらス…
  4. 都議会 19日に定例会開会  都議会第3回定例会は19日開会します。小池百合子知事は条例案1…
  5. 1面2面3面4面 【1面】 インボイス あらゆる手段で止めよう 小池氏 クリエーターと懇…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#新宿区 は8日、#明治神宮外苑 の再開発事業者が申請した25本の樹木伐採を許可しました。このことに対し市民グループ「#未来に子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」は12日、新宿区役所前で抗議のスタンディングを行い、約40人が参加。#神宮外苑 をテーマにした #サザンオールスターズ の曲「#Relay ~ #杜の詩」を合唱し、「かけがえのない日本と地域の宝、神宮外苑を壊さないで」と訴えました。
環境省が東京電力福島第1原発事故で発生した汚染土を、#新宿御苑(新宿区内藤町)の花壇で「再生利用」する実証事業を計画している問題で、#日本共産党 議員や住民らは14日、環境省から直近の状況説明を受けるとともに、実証事業を強行しないよう求めました。
政府が10月から導入をねらう「#インボイス(適格請求書)」制度を止めようと、#日本共産党 の #小池晃 参院議員・書記局長とさまざまな分野のクリエーターらが語り合う懇談企画が14日、ネット中継されました。品川区議会で、インボイス延期の請願に取り組んだ「#品川フリーランスの会」が主催したもの。声優やイラストレーター、写真家、演劇人などが、小池氏と語り合いました。
世直し雷大行進実行委員会が10日、インボイス制度の導入の中止・延期、消費税の減税などを求めて、台東区の花川戸公園で集会を行い、国内外の観光客で賑わう浅草寺周辺を約800人がパレードしました。
10月1日の #インボイス 制度開始が目前に迫った4日、インボイス制度を考えるフリーランスの会(STOP!インボイス)とインボイス問題検討・超党派議員連盟が緊急記者会見を共催しました。各政党の国会議員、財務省、国税庁、公正取引委員会の担当者も参加しました。
「希望を語る」―#日本共産党 の衆院比例東京予定候補の #坂井和歌子 さんが、各地での訴えで心がけていることです。同党都委員会常任委員で、#吉良よし子・#山添拓 両参院議員事務所長を務める坂井さん。言葉の原点には、東京の参院選を、市民の勝手連やボランティアとともに戦ってきた体験があります。
ページ上部へ戻る