羽田新ルート 固定化しないで 港区議会 全会一致で意見書〈10月18日号より〉

 港区議会は8日、「羽田空港新飛行経路の固定化回避を求める意見書」を全会一致で可決しました。

 意見書は、コロナ禍などの影響で「国際線の航空需要は大幅に減少しているのが現状」と指摘。国際線の離発着枠に余裕があるにも関わらず、「新飛行経路の運用が続けられている」結果、「国が想定した航空機数より少ない状況であっても、実際に体験した区民から騒音への苦情や落下物への不安の声は、日に日に大きくなっています」と訴えています。

 意見書は、区としても、区内の小、中学校2か所で独自に1カ月間騒音測定を5月に実施したことを紹介。高陵中学校では最大値77・1デシベル、本村小学校では77・5デシベルを測定、実測平均値でも高陵中学校では、442便のうち94%が、本村小学校では67%が国の推計平均値を超えていることが確認されたと指摘しています。

 このため、区議会は、国に対し、「騒音の現状と区民からの不安の声を真摯に受け止め、港区上空を低空飛行する新飛行経路の固定化回避のため、空港の管制方法の見直しや地方空港への分散などの選択肢を早急かつ具体的に検討することを強く求めるものです」と訴えています。

 区議会ではこれに先立つ7月2日、麻布地区の11町会が提出していた「羽田空港新飛行経路の運用に関する請願」を当該委員会で、全会一致で可決しています。意見書は、請願の内容を踏まえたものです。

 都議会定例会は8日、PCR検査の福祉施設への拡大や、65歳以上を対象にインフルエンザの予防接種の自己負担分を助成するなど、新型コロナウイルス対策に充てる総額約3436億円の補正予算案など31議案を可決し、閉会しました。

実態を踏まえ、一歩前進 「みなとの空を守る会」増間碌郎代表

 麻布11町会の請願が委員会で可決されただけで終わっていたので、会では、せっかくの請願を生かすことを考えてもらいたいと議会側に申し入れていました。今回それが生かされてよかったと思っています。意見書は、新飛行ルートの撤回や中止を求めたものではありませんが、住民がどのような状況におかれているのか、区独自の騒音測定の結果も踏まえて訴えており、区としては昨年の意見書から一歩前進した内容となっています。また、国の新ルートの固定化回避のための検討会が、新ルートを見直さないとしていることに対して、地方空港への分散などの選択肢を早急に求めているのも重要な点です。

(東京民報2020年10月18日号より)

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