〈一分11月15日号〉その白いパンツスーツにも、重要な意味が込められていたのでしょうか▼黒人・アジア系…
- 2020/11/9
- コラム・オピニオン
その白いパンツスーツにも、重要な意味が込められていたのでしょうか▼黒人・アジア系として、女性として、初めてのアメリカ副大統領につく見通しとなったカマラ・ハリス上院議員は、全身が白のスーツで勝利演説に臨みました。白は、20世紀初めにアメリカの女性参政権運動のメンバーがデモで着たとされる服の色です。ヒラリー・クリントン氏も初の女性大統領候補に選ばれた際に、白いスーツで演説するなど、アメリカでは女性の政治参加拡大の象徴の色とみなされています▼トランプ大統領が、法廷で選挙結果を争う姿勢を示すなど、大統領選の今後には不透明さもあります。勝利演説した大統領候補のバイデン氏は、「私は国民の分断でなく、結束を目指す大統領になると誓う」と融和を呼びかけました▼全米を揺るがしたブラックライブズマター(黒人の命は大切だ)運動など、深刻な分断とともに、変化を求める米国民のうねりのなかでたたかわれた大統領選は、歴史的な高投票率となりました。「私は最初の女性副大統領かもしれませんが、最後ではありません」と断言したハリス氏の次の言葉は、私たちにも通じるでしょう。「民主主義は状態ではなく行動です。私たち人民こそが、より良い未来を築く力を持っている」
(東京民報2020年11月15日号より)