〈一分11月29日号〉 政府の一連の需要喚起政策「GoTo」事業について、菅首相が21日、ようやく見直しを表明しました…
- 2020/11/25
- コラム・オピニオン
政府の一連の需要喚起政策「GoTo」事業について、菅首相が21日、ようやく見直しを表明しました。全国的に都市部を中心に感染の急拡大が起こる中、都医師会長が感染者増に「人の移動が活発になったことが影響している」と述べるなど、多くの専門家が全国一律の実施を見直すよう求めていました▼観光業界を支援するGoToトラベル事業は、観光政策に熱心な菅首相の肝いりとされます。23日に都内であった講演でも、菅氏は「GoToトラベルは、延べ4000万人が利用した。そのなかで感染者数は約180人だ」として、感染拡大の責任を回避しました▼医師会が「我慢の三連休に」などと呼びかける一方、政府の「GoTo」事業の見直し表明が連休直前になるなかで、11月21日〜23日の三連休は、各地の観光地で、コロナ禍の前をも上回るほどの人出だったところもありました。政府は、「GoTo」の見直しも「まずは知事が判断してほしい」と判断を地方に丸投げしています▼「GoTo」事業による感染者数が少ないのも、PCR検査の数が非常に少なく、感染ルートが見えていないことが影響しているでしょう。安心して旅行できる環境を整えるためにも、徹底した検査と感染者の保護が、欠かせない課題です。
〈東京民報2020年11月29日号より〉