東京外環道 事業認可延長するな 都議会予算特別委 原田都議迫る

 日本共産党の原田あきら都議は「(2月に)地震が起きた時は生きた心地がしなかった」「知事に現場を見に来てほしい」など、被害住民の声を紹介。住民が異常な振動を訴えていたのに、知事が「安全や環境が損なわれる事態は発生していない」と、目をつぶり、事故が起きるとすべて国や事業者が悪いとしてきたことは、「行政の責任者として資格が問われる」と断じました。

外環道の中止を求める原田都議=3月11日、都議会予算特別委員会

 外環工事を巡って原田都議は、トンネルを掘る際に掘削機が余分な土を取り込む比率である管理基準値が10%と、あまりに緩い問題を指摘。事前に行うボーリングによる地盤調査も100~200㍍間隔が一般的なのに、666㍍に1カ所しか行われていなかったと追及。さらに、トンネル直上部以外でもひび割れなど深刻な家屋被害が出ているのに、地盤や地表面の調査結果が明らかにされていないことを告発しました。

 原田都議はまた、事業費について、当初1兆2800億円としていたのが2兆3500億円に膨らんだと指摘。しかし国からの意見照会に、たった一日で了承していると、情報開示請求で得た資料を示して告発。その上、事故の補償や地盤改良の費用、今後の地盤調査や地盤改良費用など、これからどれだけ跳ね上がるのかも分からないことを明らかにしました。

 国、事業者からの十分な説明もなされず、工事再開への住民の理解も得られていないとし、「外環道を止めなければ住民の不安は払拭ふっしょくできない」と強調。事業認可延長を許可しないよう重ねて求めました。

 小池知事は「国や高速道路会社に丁寧な説明や、きめ細やかな対応を求める」と答弁しましたが、自らの責任にはまったく触れませんでした。

事業費がいくら膨らんでも外環道の早期開通に向け事業を推進するとした都の資料を示し追及する原田都議=都議会予特委

気候変動危機へ 巨大ビル中止を

 原田都議は、国際競争力の強化を掲げ巨大開発を推進する小池知事に対し、「これが気候危機を呼びかける都市のあり方か」と提起。「気候変動危機打開に向け本気で行動するなら、都市開発の見直しを含めた抜本的な政策転換が必要だ」と迫りました。

 小池知事は「ゼロエミッション東京戦略」で、2030年代までに2000年度比30%削減を掲げ、今年1月の「ダボス・アジェンダ」では、50%削減を掲げました。

 原田都議は、大手町地区D―1街区の390㍍ビル巨大開発でCO2(二酸化炭素)排出量が、開発前より年間約1万7900㌧増えることを告発。こうした巨大開発の拠点が「都市計画区域マスタープラン」改訂(20年11月)で、環状7号線の内側で32から85カ所に拡大すると指摘。

 その上で、「温室効果ガスの排出量を増やす巨大ビル開発はただちに中止すべきだ」と主張。都独自の炭素税の加算など「規制と誘導のあらゆる手法を組み合わせて、温室効果ガス排出ゼロの東京の実現を」と提案しました。小池知事は答弁に立ちませんでした。

【東京民報 2021年3月21日号より】

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