都内の新型コロナウイルスの新規感染者数は5日、249人で、7日ぶりに300人を下回ったものの、5日連続で前の週を上回り、一週間平均の感染者数も前の週の109.6%と増加傾向が続いています(グラフ)。

入院患者は4日現在、1521人、うち重症者は47人。宿泊施設での療養744人、自宅では579人、療養先が決まらず自宅で待機している人も823人と依然高水準です。
1日開いた都のモニタリング会議では、全国各地で感染力の強い変異株による感染者が増えている問題について、都内でもこれまで合計 54 件の変異株が検出されていると報告。専門家は「変異株により感染者が急増する可能性を踏まえ、増加比の推移には警戒が必要である」と強調。「従来株から変異株に流行の主体が移る可能性もあり、変異株の動向を的確に把握することが重要である」との指摘がありました。
しかし、そのための変異ウイルス検査は「4月上旬に陽性検体の約25%まで増やす」との方針で、望まれる全数検査には距離があります。
また、「病院や高齢者施設で十数人規模のクラスターが複数発生しており、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者層への感染が続いている」との指摘もありました。「都は2月から特別養護老人ホームや介護老人保健施設等を対象として、集中的な検査を実施しており、今後さらに通所サービス等にも対象を拡大することを計画している」としていますが、実効性の伴う対策の早急な実行が望まれます。
東京民報2021年4月11日号より











