衆院北海道2区、参院長野選挙区の両補欠選挙、参院広島選挙区の再選挙ー4月25日に投開票の3つの国政選挙は、いずれも野党統一候補が勝利する結果になりました▼なかでも、広島は2017年の衆院選で自民党が県内7つの小選挙区のうち6つを占めた、自民党地盤の強い土地柄。3選挙全敗を避けたかった与党内にも、大きな衝撃を与えています▼広島の再選挙は、河井案里元参院議員が19年参院選での大規模買収事件で有罪となり、当選無効となったのに伴うものです。北海道2区は、収賄罪による在宅起訴を受けた吉川貴盛元農相が議員辞職したことで補選になりました。コロナ対策での無為無策の一方、金権腐敗と政治の私物化を続ける自民党への、有権者の強い怒りが示されました▼菅首相は選挙結果を受けて、「国民の審判を謙虚に受け止め、正すべき点は正したい」と表明しました。その一方、選挙期間中にも、東京9区選出で、元経済産業相の菅原一秀氏が、選挙区内で「祝儀」などの名目で現金を配っていたという新たな疑惑を報じられるなど、自民党の金権腐敗体質は底なしの様相です▼市民と野党の共闘を強めてこそ、政治を変える力になることをはっきり示した3選挙。次の舞台は、都議選、総選挙です。
東京民報2021年5月2日・9日合併号より