新型コロナ対策の緊急事態宣言が、当初の11日までから、5月末まで延長となりました。日によっては都内の新規感染が500人を下回る日も出始めたものの、依然、高止まりの状況で、今後の増加が懸念されています▼小池知事や菅首相が繰り返し強調するのが、「人流の抑制」です。都民と事業者の「自己責任」による行動の変化を求めることばかりに熱心で、そのために東京都や国が何をやるのか、肝心の部分はおざなりのままです▼人の密集を避けるという肝心の部分では、ちぐはぐな政策も目立ちます。国や都の要請で、連休明けに鉄道会社は、朝の通勤時間帯の電車運行本数を減らす対応をとりました▼通勤を減らすための、まともな支援策や補償もないなか、出勤をせざるを得ない人も少なくなく、電車が混雑するだけではという心配の声にも、小池知事は「そうじゃないんです。そこはステイホームでお願いします」と強行。結果は、駅のホームに、人が入れないほど通勤客があふれる事態を招き、減便は撤回に追い込まれました▼ワクチン接種をめぐっても、さまざまな混乱が続き、菅政権の内閣支持率は急落しています。間近に迫った都議選は、命と暮らしを守る、まっとうな流れを国政、都政につくる、正念場です。
東京民報2021年5月23日より







