認可保育園の願いに背を向けながら… 公明都議 増設求めた共産党を攻撃〈2021年6月13日号〉
- 2021/6/13
- 都政・都議会
公明党の高倉良生都議(中野区)は都議会代表質問(2日)で、共産党都議団が2013年9月都議会に提案した保育所用地購入費補助条例案を巡って、共産党が「この条例案を受けて都が認可保育所増設へと舵を切った」「認可保育所が増えたと言い張っております」などと、共産党がうそをついているかのように攻撃しました。さらに最終本会議の討論(7日)でも、同党は「そもそも都が認可保育所増設にかじを切った事実はない」「保育所増設へ共産党が都政を動かしたというのはうそ」と、同様の攻撃を繰り返しました。
都議選で8議席から17議席に躍進して議案提案権を回復した共産党都議団が、都民の願いを受け、最初の都議会(13年9月)で提案したのが、保育所の用地取得費を補助する条例案でした。共産党はその後も、都民の声と力を合わせ、認可保育園の増設を中心に据えて、保育の量と質を同時に拡充させる取り組みを進めました。例えば独自調査で認可保育園に活用可能な未利用都有地の場所と面積を公表するなどし、議会質問や申し入れを重ねました。条例提案の翌14年7月に当時の舛添要一知事が、都営・公社住宅の建て替えで生まれる土地を認可保育園整備などに提供する方針を発表し、それまで認可保育園を抑制していた姿勢を変え、増設する方向にかじを明確に切りました。
増設求める請願8年間で63万人
そね都議が代表質問で指摘したように、「条例案は認可保育園を増やす上で大きなネックとなっていた土地確保問題の打開策の一端を提案し、一石を投じたもの」であり、「こうした取り組みが、認可保育園を増やす上で大きな力になったのは明白な事実」です。
藤田りょうこ都議は本会議の最終討論で、認可保育園の増設、保育条件の向上などを求める請願は毎年、都議会に提出され、賛同署名は、この8年だけでも63万人を超えていると紹介。「こうした都民の声と力を合わせて、認可保育園の増設を中心に据えて、保育の量と質を同時に拡充させる取り組みを進めてきた。自民、公明、都民ファなどの反対で、残念ながら(認可保育園の増設を求める)請願が採択されたことはありませんが、東京都がかつての姿勢を変えて、この間に保育予算を6倍、認可保育園を1.7倍に増やしたことは重要な前進です」と強調しました。
都民の切実な願いに背を向け続けてきた公明党は、「認可保育園が増えたのは公明党の成果」と言えないようですが、共産党攻撃の宣伝材料にするというのは、筋違いというものです。
東京民報2021年6月13日号より











